【開催日時】2024年1月14日 オープン 12:00 クローズ 16:00 集合時間 9:00
【開催場所】釧路市観光国際交流センター 釧路市幸町3-3
平成5年1月15日20時6分に発生した釧路沖地震を風化させないために毎年開催されております、
防災ワンデー2024~私たちの未来へつなげる防災と減災~
の後援で参加させていただきました。
※平成5年(1993年)釧路沖地震
<概況>
1993年(平成5年)1月15日20時6分、釧路沖の深さ101kmでマグニチュード7.5の地震(最大震度6)が発生し、北海道から東北地方、関東甲信越にかけて有感となった。震源が深かったため津波は発生しなかった。
<被害>
(数値は北海道まとめ)この地震による被害は、釧路地方を中心に死者2名、負傷者966名の人的被害に加えて、住家の全半壊307棟、一部損壊5,311棟など建造物のほか、港湾施設及びライフラインで大きなものとなった。現地調査によれば、釧路西港では顕著な噴砂が見られ、釧路町では液状化現象が原因と考えられるマンホール管の浮上があった。
会場にはたくさんの方に入場いただきました。
もんだい
火災保険は地震で家が壊れた時
補償してもらえる?
に対し、1:YESと回答する方がほとんどでした。
地震保険に加入していないと補償されない、ということをまだまだ案内する必要がある、と思わされました。
13:10~
みんなで学ぼう防災ワークショップ
お子さまと一緒に防災の大切さを学びませんか?
「じしんとつなみ」
・じしんクイズ
おうちにうるとき、おおきなじしんが。
さあ、どうする?
1.外に逃げる 2.棚などをおさえる 3.机の下に隠れる
正解、3。
1→外は道が割れたり、レンガが崩れてきたりする。
2→下敷きになったりする。
3→頑丈なものの下のなかに。
机の足を持って掴んで、机が動かないようにすること。
机のないときは?
→だんごむしのポーズ
・つなみクイズ
うみのちかくで、じしん。
さあ、どうする?
1.大人に聞いてから動く 2.そのまま遊んでいる 3.より高いところに逃げる
正解、3。
つなみの3つのやくそく。
1.すぐ逃げること
2.できるたけ高いところに逃げること
3.つなみが引いたと思っても、つなみは何度もくる、待つこと。
14:05~
防災ミニ講演会
「命を守る呼びかけの歩み」
NHK財団 専門員 元NHKニュースキャスター 畠山 智之さまより、
「命を守るためのヒント」を講演いただきました。
能登半島地震でのNHKのアナウンサーは、絶叫していたが、
3.11の東日本大震災を経験し、呼びかけを研究してきた。
「早く~!」「急いで~!」
は人によって間隔が違う。
尾鷲市のスローガンは、「津波は逃げるが勝ち!」5分で逃げれば犠牲者ゼロ
具体的に数字を出している。5分!
(避難時間と犠牲者数)
20分後→3201人
10分後→129人
5分後→0人
統計に基づいている。
テレビは地震発生から、経過時間を伝えるようにしている。東日本大震災時の津波映像を見ると、わずか3分で、激しい状況になっている。
道東地域では、日本海溝・千島海溝周辺の海域を震源とする三陸・日高沖の地震では、釧路市など最大20M以上の高さの津波が発生する、とされています。
釧路の真冬では、防寒をそろえる等、2分はかかると言われている。
東日本大震災では多くの犠牲がでた。
なぜすぐ逃げないのか?
正常化バイアス〔正常化の偏見〕、自分は大丈夫だと思ってしまう。
今まで、アナウンスは冷静に落ち着いて話せと言われてきた。
でも、それでは多くの命を救えなかった。
どうしたらいいのか?を研究してきた。
通常とは違う「絶叫」
命令調・断定調で話すことにした。
「今すぐ可能な限り高いところへ逃げること。」
「近くに高台がなければ、高いビル上か海岸から遠く離れたところへ逃げること。」
「決して立ち止まったり、引き返したりしないこと。」
「周りの人にも非難を呼びかけながら逃げること。」
「斜面を駆け上がり、内陸深くまで流れ込みます。」
「何度も押し寄せ急に高くなります。」
テレビは見ないで逃げてください。情報は、ラジオやワンセグでも入手できます。
今すぐ逃げてください。
テレビ画像にも、「つなみ にげて!」と表示されるようにした、
とのことでした。
自分のこととして捉えてもらうよう、
①「あなた」という表現を使用(大災害の恐れ高まった際に使用)
「あなたやご家族の命を守るためにお伝えします」
②友人・近隣住民から呼びかけてもらう
③地域局の情報を重視
何をきっかけに避難するのか?
『非難を開始した理由<抜粋>複数回答』
・周囲の人から避難するよう呼びかけられた 27.0%
・家族が避難しようと言った 21.9%
・「津波だ」という声を聞いた 17.7%
・周囲の人が避難しているのを見た 16.8%
「若い人の傾向」
同調バイアス、自分だけが動くのは恥ずかしいという傾向があったとのこと。
周囲の人の様子を伺っているうちに避難が遅れる原因にもなります。その反対に周囲に率先して非難する人がいれば、より多くの人を避難に導くことも可能とのこと。
14:45~
パネルディスカッション
「防災教育は今」
パネリストは、
・北海道教育大学 名誉教授 防災と家庭科教育 趣味は、「茶道、着付け」
佐々木 貴子さま
・北海道教育大学 釧路校 地域学校教育実践分野 授業開発研究室 教授
境 智洋さま
・北海道教育大学 釧路校 授業開発研究室4年 特技は「バスケットボール」
最上 滉哉さま
・北海道教育大学 釧路校 授業開発研究室3年 趣味は「お菓子作り」
縣 泰伸さま
「テーマ」
防災教育とは、どういうイメージをすれば?
境さま・・・日本は自然に囲まれているので大事な要素。学校の授業のカリキュラムには無いが、阪神大震災以降、色々な形で少しずつ取り組む学校が出てきている。
佐々木さま・・・自分は母からの教えで、”いざはふだんなり”と言い伝えられてきた。
いつ来るか、いつ来るかと怯えて暮らすのではなく、もし起きたらどうなるかをイメージし、その時に命を守る行動がとれるように、普段(日常)から準備したり、訓練したりしておくこと。
そして、それは不断(途絶えずに続ける)に行うこと。
防災は、学校ではなく、普段の生活でも大事。
「テーマ」
子どもには、どう伝えたらいいか?
境さま・・・子どもは素直、小学校の時に伝えることが重要!
大人は大丈夫と思ってしまう。子どもが「大丈夫じゃない」、と言ってくれる。
「釜石の奇跡」
理科や社会の授業の中にも防災の要素が含まれていたりするため、釧路でも必要なこと。子どもの命を守る教育。
「テーマ」
研究室の活動について
最上さま・・・2011年の東北大震災で川の遡上を実際に経験したため、釧路地域の特徴を研究している。
縣さま・・・津波から身を守るためには、どうすればいいか?
自分の判断で逃げれるようにするための研究をしている。子どもに、大人がいない時の対処法など、はじめは大人がいないと困ると言っているが、今起きたらどうする?を考えてもらうようにしている。
色々な人に知ってもらいたいが、どう伝えるか?が大事
境さま・・・釧路は20メートルの津波が来るのがわかっている。子どもは素直なので、子どもから発信してもらう、大人たちは知識があるため、過去に津波がない、だから大丈夫、と思ってしまう。子どもは素直なため、情熱を持って話してくれる人が多い!
佐々木さま・・・災害時は日常生活が一番重要、人の話を聞くことが重要、防災だから何かを授業でしなくてはいけないと思っているが、自分の命を守るための教育。
最上さま・・・子どもに伝えることは今後もするが、自分の身は自分で守る。人間力と生活力が必要になってくる。抜き打ち訓練など考えている。
縣さま・・・子どもが家に帰って大人に話してくれるような授業を出来たら、と思っている。自分の命は自分で守る。
「テーマ」
防災教育の展望
境さま・・・以前の防災ワンデーで実施した、「防災小説」は学ぶことが多く、広まりつつある。
釧路の全市民に防災意識をもってもらうような仕組みを作っていきたい。これを
「やるぞ!」と誰が言うのか?が問題。
佐々木さま・・・先日「1日防災学校」に出席してきたが、「地域の連携」が課題。
中々参加してくれない。「釜石の奇跡」のように、仕掛けづくりが必要。
命をどう守るか!
「自分の命は、自分で守る」ことを学ぶ。
・何から?「自然現象によって起こる災害」から
・どうして?「私たちは、自然とともに生きている 」から
・いつ、どうやって守るの?災害は発生する前に、自分が住んでいる地域のことを知って、自分の命を守るための備えをすること。
それは、今から始まっている。
この度の後援では、幹事の中から選ばれた精鋭の方々に、
9時より集合いただき、
ブース設営、災害時や地震保険の情報提供など、
16時まで、計7時間、ご協力をいただきました。
誠にありがとうございます!!