釧路支部

【釧路支部】くしろ防災ワンデー2025

釧路支部

【日時】2025年1月19日(日)11:30~15:30

【会場】釧路市観光国際交流センター(釧路市幸町3丁目3番地)

「防災ワンデー実行委員会」では、過去に発生した釧路沖地震(平成5年1月15日発生)の恐ろしさや被害などを風化させず、未来の災害に備えることを目的に

「くしろ防災ワンデー2025」を開催しました。

今後想定される巨大な地震や津波など自然災害について、子どもから大人まで幅広い世代で防災について考え、防災行動力を身につけることを目的としています。

平成5年釧路沖地震

<概況>1993年(平成5年)1月15日20時6分、釧路沖の深さ101kmでマグニチュード7.5の地震(最大震度6)が発生し、北海道から東北地方、関東甲信越にかけて有感となった。震源が深かったため津波は発生しなかった。

<被害>(数値は北海道まとめ)この地震による被害は、釧路地方を中心に死者2名、負傷者966名の人的被害に加えて、住家の全半壊307棟、一部損壊5,311棟など建造物のほか、港湾施設及びライフラインで大きなものとなった。現地調査によれば、釧路西港では顕著な噴砂が見られ、釧路町では液状化現象が原因と考えられるマンホール管の浮上があった。

北海道損害保険代理業協会

釧路支部では2020年より毎年、

後援として参加させていただいております。

CP 佐藤文紀幹事の指揮のもと、

合計10名の精鋭に集結いただきました!

「備えて安心地震保険の話」「生活を守る!防災・減災情報 地震災害」「生活を守る!防災・減災情報 豪雨災害」「あなたの保険金が狙われています!」の4枚のチラシとティッシュをクリアファイルに封入する作業は思った以上に大変でしたが、弱音を吐かず、愚痴を言わない精鋭はさすがでした!

この度の後援では、幹事の中から選ばれた精鋭の方々に、9時より集合いただき、ブース設営、災害時や地震保険の情報提供、チラシ&ティッシュ配りなど、15時30分まで合計6時間半、ご協力をいただきました!誠にありがとうございます!

くしろ防災ワンデー2025

内容

◆防災クイズ「クイズで学ぶ防災と減災~その時あなたの選択は~」(午後1時~1時30分)

協力/北海道教育大学釧路校 授業開発研究室の学生のみなさま

津波3か条

①大きな地震がきたらすぐひなん

②にげるときはより高いところ

③避難をしたらもどらない

防災クイズ終了後には、記念品として、・防災カバン・携帯ラジオ・LEDヘッドライト・防犯ハンディライトが配られておりました

◆防災講演会「地震と津波のよもやま話~なぜ備えが必要なのか?」(午後1時45分~3時5分)

講師/北海道大学大学院 理学研究付属地震火山研究観測センター

髙橋 浩晃 教授

釧路市連合町内会 黒木 満 会長 ごあいさつ

釧路市 鶴間 秀典 市長 ごあいさつ

NHK釧路放送局 堀 若菜キャスター 司会

講師/北海道大学大学院 理学研究付属地震火山研究観測センター 髙橋 浩晃 教授

◆講演内容

釧路の地震津波の歴史や調査研究をご紹介するとともに津波防波堤について、お話頂きました

・釧路沖地震から32年(1993年(平成5年))・北海道東方沖地震から31年(1994年(平成6年))と地震の発生間隔は長いが、くしろ防災ワンデーは22年目、道内でも釧路の防災意識は高いとのこと

被災時の公的補助は・住宅全壊:300万円・死亡:500万円(世帯主)・避難所食品給与:1日3食1230円・応急仮設住宅:居住は2年まで、と住宅が全壊しても300万の補助しかないため「地震後」の経済的備えの重要性は高い

地震保険の付帯率全国ランキングは

1位:東松島市 95.1

2位:塩竃市 94.6

3位:石巻市 94.1

4位:根室市 93.6

5位:気仙沼市 92.2

6位:多賀城市 92.1

7位:大船渡市 91.9

8位:富谷市 91.5

9位:陸前高田市 91.4

10位:釧路市 90.9

とトップ10に根室市と釧路市がランクイン、それ以外は東日本大震災の被災した市となっている。釧路の経済的備えも進んでいる

防災クイズの釧路教育大学のみなさまも言っていたが、津波はすぐ逃げることが大事。現金など家にあると大変なので現金や貴重品は家に置いておかないなど、小さなことの積み重ねが大きい

それぞれの地域を調べるときは、昔の地形をまず調べる、江戸時代後期の釧路の地形や釧路明治30年(1897年)の地図、地震の揺れやすさマップ(地盤増幅率)など。「地震の揺れやすさマップ」を確認するのは津波では、揺れの対策が一番重要なため。震度6以上の地震では家がめちゃくちゃになる(すぐ逃げるが大事だが、出来なくなる)「揺れ」で家の中で動けなくなる。大津波警報が出た時、すぐ外に出て避難できなくなるため。

揺れ対策

釧路は地震が多いと思われてるが震度6以上は過去2回しかない、2004年以降、震度5超はない。現在で20年が経過しており、釧路の若い人は体験していない。この20年で家具が増えたりしていないか?高いところに物置いたりしていないか?再確認が必要。家具の高いものは基本、寝るところには置かない、などは最低限必要。6畳の部屋に置いて良い家財は2つまで、という研究結果が出ている。

釧路市の揺れによる人的被害

釧路沖地震で死亡は2名のみ・天井から落下したシャンデリアで1名死亡・都市ガス漏れで1名死亡、釧路では、これまで建物の倒壊による死者は出ていない。しかし、建物・地盤(宅地)・港湾・道路の被害は多くでている

釧路市ハザートマップ

背の高いビルなど、津波避難マークは増えており、釧路市Webハザードマップなででも確認できる

釧路の津波で一番古い記録は江戸時代、最近は東日本大震災の時、釧路は2mくらいの津波だったため、津波警報が出たら逃げる必要がある町。東日本大震災で得た教訓は、防潮堤では守れない。

江戸時代より前に津波はなかったのか?

ヒントはアイヌの伝説で残っている。「アイヌの津波の口碑伝説」

これは津波の浸水をコンピューターでシミュレーションしたものとアイヌ伝説はかなり似ているため、本当ではないか・・・

鶴野で見つかった400年前の津波痕跡

千島海溝沿岸域には、津波によって形成されたと考えられる堆積物が存在し、過去の津波の規模や発生間隔、浸水域などを推定することができる、鶴野で地層が見つかった。400年前に津波があったと考えるべき

揺れの大きさ=津波の大きさ、ではない場合がある

普通は揺れが大きくないと津波が来ないが、揺れが小さくても例外で津波がくることもある。例えば、「釧路沖地震」ガツンと強い揺れだったが、津波はなかった「明治三陸津波」震度4だったが、最大38m津波が来襲

気象庁の任務

気象庁が津波警報を出したら、信じること!気象庁の一番大きな任務は津波警報をだすこと。気象庁は24時間監視しているため、津波発生はすぐに確認可能

緊急アンケート①

地震の3分後、テレビでは以下の放送がながれた

津波の【到達か】に、あなたはどう感じますか?

問1

A)津波が来るまでに20分はあるのでは?話が違うぞ!

B)予想どおりだ

問2

A)もう津波が来てるから、避難は間に合わないと思う

B)津波がするに来るので、急いで避難しないとと思う

津波「到達」でも避難時間はある

避難の時間は結構あり、20分後くらいから浸水する、とのこと

正常性バイアスの罠

釧路市民は、全員、津波の危険性は、もちろん知っている。しかし、大津波警報が出た場合でも・・・

・揺れがそんなに大きくないから大丈夫ベテランバイアス

・周りの人も避難していないから大丈夫同調性バイアス

・まだ到達まで時間があるから大丈夫楽観主義バイアス

危険を過少に評価する傾向にある、集団行動の特徴を持つ、模倣性・感染性がある

心理学でバイアスに陥ることが分かっている。

あなたが逃げれば、周りも逃げる。正常性バイアスを断ち切り、率先して非難を。津波は時速40Km。見えてから逃げたのでは間に合わない

地震予知

次の地震はここだ!政府関係者がひた隠すXデー?年末などで話題になったりするが、現在の科学では、地震の予知はできない。地震の前兆は見つからなかった。地震の起こる間隔はバラバラであった。現代では予知は出来ないとわかっている。事前の備えしかない。予知できない理由は、間隔はバラバラ。800年後か100年後かは、わからない。

いつ起こるか(○年○月○日)は分からないが、その日は、前触れもなく、やってくる

突然の襲来に備えることが必要。ただし、必ず、その日はいつか来る

地層のデータから分かる事実

・発生間隔は100~800年・平均すると350-380年間隔・前回の地震は400年前}満期日が過ぎている

→超巨大地震が切迫!?今後30年間で7~40%(国・地震調査研究推進本部発表)

緊急アンケート②

北海道・三陸沖

後・発・地・震・注意情報って。聞いたことあります?意味って知ってます?

・マグニチュード7以上の地震で発表される・強い揺れでも、揺れがなくても、発表される・津波が起こっていても、いなくても、発表される・被害がない場合でも、通常の生活をしながら、1週間は地震に備える

たまに1回目よりも2回目の方が大きかったりする(数百回に1回程度)

例:東日本大震災、熊本地震、能登半島地震

2011年東日本大震災:3月9日 M7.3 →2日後→ 3月11日 M9.0

2016年熊本地震:4月14日 M6.5 →2日後→ 4月16日 M7.3

2024年能登半島地震:2020年3月13日 M5.5 →群発地震→ 2023年5月5日 M6.5 → 2024年1月1日16:06 M5.5 → 202年1月1日16:10 M7.6

後発地震注意情報はまだ1回も出されていない!

超ヤヤコシイ情報!のため「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震~事前の備えで命を守る!」のマンガが分かりやすいとのことでした

エネルギーがたまりつつある

→ 備えはやはり必要!

防災ワンデー実行委員会 土岐 政人 委員長 ごあいさつ

◆体験コーナー(午前11時30分~午後3時30分)

(1)制服試着、災害活動時の資機材展示、着ぐるみ(ほくと君)【北海道警察釧路方面 釧路警察署】

(2)制服試着、釣り堀コーナー、着ぐるみ(うーみん)、巡視船そうや乗車体験 【釧路海上保安部】

(3)段ボール迷路、チコちゃんの防災クロスロード、記念撮影コーナー(ワンワン、ファンターネ)、どーもくんキーホルダー作成コーナー【NHK釧路放送局】

(4)AR消火体験 【日本防災技術センター】

(5)制服試着、顔出しパネル、ミニ消防車・救急車、着ぐるみ(ちかぷー)ホース延長コンテスト、防火衣着装、感震ブレーカ、釧路沖地震等に関するパネル、住宅用火災警報器【釧路市消防本部】

(6)子ども防災体験コーナー(津波実験装置) 【北海道教育大学釧路校】

(7)釧路沖地震・東日本大震災の記録、雲作成実験装置、気象台の観測機器 【釧路地方気象台】

(8)非常持出し品と備蓄品紹介、WEBハザードマップの紹介、最大クラスの津波浸水立体画像、避難所開設スターターキット、釧路沖地震・東日本大震災の記録【釧路市防災危機管理課】

(9)住宅防火対策 【北海道消防設備協会】

(10)防災グッズ、非常食の展示【阿部新聞店】

(11)地震保険の紹介 【北海道損害保険代理業協会】

(12)活動紹介【海洋少年団】

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